2012/11/29

コメ高騰は全農の概算金引き上げが要因とする報道に、全農・全中が反論

8月の投稿で、JA概算金の設定に影響されて新米相場が高騰していることを書きました。
当時はまだ早期米の季節であり、一般米が登場するころには相対価格の大幅な修正もあるかもと淡い期待をしておりましたが、依然高値がつづいた状態です。まあ今でも、概算金そのままでも、あと1,500円くらいならJA相対価格も下げる余裕があるのと思ってます。

しかし全国作況指数102の発表にもかかわらず高騰がつづき、ついに一般紙も農協の概算金設定が高騰をもたらしていることを報じるようになりました。代表例は読売新聞の11月5日の社説「豊作でも高値 矛盾だらけのコメ政策見直せ」でしょう。消費者軽視の農協の理論、消費者ニーズに沿う努力の不足、飼料用米への補助金の太さなどが上手く指摘されています。

ところが11月20日に全中と全農が連名でこのような新聞報道に対する反論を行っています。

 「豊作にもかかわらず米価が高いのは全農の概算金引き上げに要因があるとする一部報道について」 

 
この反論では「全農の概算金の引き上げや集荷拡大が原因であるとの報道」は誤解を招くとして三点を主張しています。


  1. 端境期に需給がひっ迫し、そのため業者の価格水準が上昇し、概算金はそれに合わせたにすぎない。
  2. 報道されている米価は、全価格帯の加重平均。高価格帯の上昇はわずかだが業務用低価格帯の需給がひっ迫し上昇が大きい。低価格帯がひっ迫したのは「政府備蓄米の運営が、新米を買い入れ、古米を売り渡す回転備蓄方式から、買い入れた米を一定期間保管後、飼料用等に販売する棚上備蓄方式に移行したことにより、政府備蓄米が主食用に売却されなくなったことも要因の1つ」。
  3. 東北、北陸での猛暑による被害がある。精米歩留の低下が懸念されている。

三点についての感想です。
  1. 端境期の記憶を辿ってみると・・・。
    春から夏にかけて、確かに動いているコメが少なかったです。卸売りの営業も、顔は出しても「売るものがない」とぼやくばかり。ただ、今になって見ると23年産も無かったわけではない。農家から末端の米屋まで、なんだかんだいって少しずつ在庫してたみたいですね。実際、口では「無い、無い」と言ってもパニックは起こらなかった。
    むしろ、南九州から始まる早期米の概算金が軒並み高かったことがショックでした。当然、JA相対価格も、予想だにしなかった強気の値段。民間集荷業者もJA概算金が高すぎて様子見。
    米屋の現場からは、概算金設定 → 高騰という順番にみえましたね。
  2. 低価格帯ひっ迫の理由として挙げられている棚上備蓄。なんか政策が悪いような口ぶりですが、もともと回転備蓄から、隠れた価格支持政策といえる棚上備蓄への変更は生産者側が望んで実現させたのではなかったか?例えばこの記事(棚上げ備蓄で米価が上がる | コラム | JAcom)。
    また、低価格帯の不足は、上記の読売社説でも示されている飼料用米への補助金の太さが大きく影響しているといわれています。農政の責任といえばそうですが、これも生産者側としては望んでいた政策ではなかったか?
    最大の理由は、「消費者のニーズを満足させたい」という意識が生産者側に希薄であることではないでしょうか。消費者は生産者にとって都合のいいもの、生産者が作りたいものを食べてればいいのだ、という驕りがないでしょうか?
    自分たちは消費者のニーズを無視する一方で、その捨て置かれた消費者ニーズを満たすだろう米が消費者に届くことは、政治的圧力で阻止する。どうも最近、TPPに反対する農業関係者の姿がこんな感じに見えてしまって・・・。
  3. まず、高いのは玄米価格です。精米価格も高いですが、精米業者は原料の上昇分を充分転嫁できていません。歩留が悪いから商品価格を上げているという意味なら、全くのお門違いでしょう。
    もしかしたら、歩留が悪そうだから、精米の出来上がりが少なくなりそうだから、必要な玄米量を多めに見積もってひっ迫しているというのでしょうか?だとすると、なんか、ひとごとみたいですね。
ついでに確認しておきたいのが今年4月のこの記事です


集荷量減少に危機感をもち、24年産は具体的な数値目標を設定して臨んでいたことがわかります。
23年産は266万トンであった連合会出荷米を300万トンに、JA直売まで含めた集荷を23年の356万トンから400万トンにすることを目指すと。
具体策として、機動性に欠く現在の共同計算のやり方を見直すなどありますが、今年の各地での集荷に間に合ったのでしょうか?
他に有効な策がないままで、300万トンを実現しようとすれば、やっぱり力技にならざるをえないのでは?
しかし、この記事も、また今年の概算金の騒動も、「集荷すればどうにかなる」という雰囲気を全農さんから感じるのですが、やっぱり現場では高ければ米は動かないのです。
そもそも全農集荷量が減ったのは、委託する農家が減っただけでなく、全農玉に魅力を感じない買い手が増えたからでしょう。

2012/09/10

「平成のコメ騒動」の思い出

仕事柄、私は毎日、お米に触れています。
玄米を見て、搗精して、食べてみて、生産者や同業者から話を聞き、各種資料や発表に目をとおし、アマゾンで関連書籍をチェックして・・・。お米への興味は尽きません。
かといって、「日本食バンザイ!パンはダメ!ファストフード嫌い!何が何でも日本の農村を守れ!」というタイプでは決してありませんし、なりたくありません。
むしろ、食育やら日本的食生活の推進やら限界集落の再生やらに熱心な方々からすると、ずいぶんと冷めてみえることでしょう。あるいは「米屋としての責務を心得てない」と映るかもしれません。

しかし、このような当事者たちも自分たちが何をしているのやらよくわからずに踊っているような活動からは、ちょっと引いているくらいがプロの米屋として正しいスタンスだと私は思っています。いくらお米が好きでも「目がない」までになっては具合が悪い。また、お客さんにとって無意味な思い入れを押し出すことも邪魔になるでしょう。
コメ原理主義的な姿勢では、コメがファストフードやパン、麺に負けている部分も見えてこないでしょう。
そして、大げさなことを言って消費者を脅したり、怪しげな健康法や思想を商売に利用するために軽率に紹介することは許されるべきではない。
そう思っています。

そんな私が、まったくコメに関わりなく、知識もなければ興味もなく、品質も味もよく判らない小僧だった頃です。でも、この時の記憶が米屋としての考え方に影響していると思います。
平成のコメ騒動が起こった1993年、当時の私はまさか自分が米屋になるなんて思いもしない学生で、一人暮らしをしておりました。
食事は自炊と外食が3:7くらい。本当は自炊メインにするつもりだったのですが、結局は外食の割合が増えていました。
そして生じたコメ騒動。テレビでは国産米の高騰のみならず、タイ米とのブレンドを買わざるを得なくなることや、飲食店でもタイ米が使われること、そしてそのタイ米が美味くないこと!が語られます。ついでにヤミ米の話やら、なぜかお米を売る城南電機の宮路社長やらもテレビに登場して、コメの世界や農政を全く知らない人間にとってはカオスでした。

それまでの私は日本人の常識(?)にとらわれており、外食中心ではありましたが、1日1回も白飯を食べないで過ごすなんてあり得ないと思ってました。
そこに起こったこの騒動。白飯が食べられないのは困る、しかし「不味い」だの「不衛生」だのとテレビで散々脅され偏見に囚われていた私はタイ米を食べるのも気がすすまない。
で、結局その騒動の間、お米を買うこともなく、外食でもなるべくは白飯を食べず、ほとんどはファストフード、パン類、麺類でなんとなく過ごしてしまいました。

結果、よーく判ったのは「しばらくコメを食わなくてもなんてことない、他の選択肢はいっぱいある」ということ。
おそらく、この騒動で私と同じような悟りに至った人も少なくないのでは?
こういう経験は、各人のコメ離れの傾向にボディーブローのような効き目があっただろうと思います。

生産者サイドの一方的な都合によるコメ高騰を迎えている今秋、そんなことを思い出します。
今は1993年と比較して、外国産米への理解は進み抵抗はなくなっています。コメ以外の炭水化物で食事を終わらせることも当たり前の習慣となっています。
おそらく、今年の高騰は消費量だけでなく、気持ちの上でもコメ離れをもたらすのではないでしょうか。

2012/09/05

24年産新米スタート

平成24年産早期米の価格について先日投稿しましたが、その続きです。

うちの地元県内でも、早期米ではない通常のコシヒカリの刈り取りが始まり、9月の中旬には玄米の出荷スタートします。で、先日JA県連の組合長会議、全農と卸売各社との会議が相次いで開かれ価格が決定した模様です。
「やはり!」というべきか「なんと!」というべきか・・・。きちんとした見積もりはまだ受け取ってないのですが、人づてに聞いた話では、早期米と同じく昨年比2,000円のアップです。
白米にしてkgあたりの原価40円近く高くなっています。もし業務用取引先に対しての値上げ要求が受け入れられなければ、場合によっては原価割れ。
もしかしたら今年は取引先、業態など根本から見直さなければならないかもしれません。まあ、いずれはそういう時が来るわけで、これがいいきっかけかもしれませんが・・・。

しかし、私の周りでは、この価格が1年を通して続くと思っている人は少ないようです。
まず、この価格が需要と供給を反映したものではなく、JAが集荷率を上げるために農家への概算金を高く設定した結果であること。24年産の作柄は、ほとんどの地域が「平年並み」か「やや良」に含まれる見通しで、そのうえ過剰作付けもあり、数量的には余るのは必至でしょう。当初は飛び抜けて上昇した関東地方某県の概算金も、バランスを取るようにじりじりと下げてきているようですし。
業者もバカ高い24年産にあせって手を出すこともしないでしょう。にぶい動きに、仕方なくズルズルと値下げの価格改定が連続するのでは、と思われます。
(海外の干ばつの影響、他の食糧の高騰の影響がどこまであるか、など気になることはいろいろとありますが・・・。)

8月、近所のスーパーで宮崎コシヒカリ新米が5㎏2,380円で販売されていました。玄米の価格からすれば、そうならざるを得ない価格ですが、スーパーの目玉商品としてはちょっと高いな、という印象でした。その商品をスーパーに卸している業者の人から聞いたところ、全然売れないとのことでした。
ところが、9月に入ってその業者の配送トラックがたまたまうちに寄った時のこと。荷台を覗くと宮崎コシヒカリがたんまり積まれています。聞くと「値段を下げたら、バンバン売れてる」とのこと。
5kg1,990円と当初から390円の値下げ。原価割れではないけれど、搗精、配送のコストを考えると・・・ですね。9月に入り、もうじき普通の新米が出回り始めるわけですから、その前にシーズン物の宮崎コシヒカリは捌いてしまわなければならないから仕方ありません。
この業者も、自社が仕入れた値段に見合う価格設定をしたのでは売れないことはわかっていたし、こんなバカ高い米は仕入たくもなかったみたいですが、いろんなしがらみから引き受けざるを得なかったようです。
後味悪い早場米ですが、宮崎の生産者やJAは消費地の状況をどう思っているのでしょうか?まさか、「自分らは高値で売り切ってしまえばOK」ってことはないと思いますが。

2012/08/25

節米

去年に続き電力不足が懸念された夏でした。
原発の問題だけでなく、以前から「節電」の必要性は人々に認識されていました。エアコンの設定温度、LED電球や省エネ家電の使用、グリーンカーテン、クール(ウォーム)ビズ・・・等々さまざまな方法で実践されてます。

今年の夏、私は「節電」だけでなく、コメを節約する「節米」も必要なんじゃないか、なんて考えながら過ごしていました。
原発への依存度がもとから低い地方で暮らしていることもあり、電力の供給についてはそれほど切迫したものを感じずにすんだのですが、その代わりコメの供給に対しての不安は消えることがありませんでした。

この「節米」という言葉、適当に思い浮かんだ言葉だったのですが、ネットで検索してみると、国語辞典にも載っている言葉のようです。またこちらのブログには「節米器」なる道具が紹介されています。戦時下には当たり前のように節米が奨励されており、雑誌で節米の方法が指導されたり、地方によっては米の代わりに「ほうとう」を食べることが奨励されたり、また駅弁の包み紙までもが節米を説いていたようです。

しかしまあ、23年秋の収穫、在庫、消費量からしてもっと余裕があってもいいはずなのに、なぜかずっとタイトな感じ、卸売業者も売るコメがないという手持無沙汰な状態がつづきました。
産地か流通段階のどこかに隠されているのではないか?しかし、隠されていたならそろそろ出なきゃおかしい時期になっても、まだ出てこない。ならば、そもそも生産量の推計が間違っていたのではないか?あるいはまさか消費者や小売には必要な量が既に行き渡っているのか?
23年産の不足の原因についてはいろいろな説が考えられていますが、ハッキリしない。事実はどうであったのか不明なまま、24年産の新米時期となりました。真相は迷宮入りしそうです。

このように、米屋はヤキモキしたり、不安を感じながら過ごしてきたわけですが、最終的にそのお米を消費する一般家庭の皆さん、飲食店さん、弁当屋さん等には、なかなかその辺の危機感が伝わっておりませんでした。


まず、23年産の不足原因の一つとして挙げられていたのが、消費者の買いだめです。
放射性物質による汚染の不安から23年の夏には22年産が、秋以降はコメ不足の不安や災害対策用としてかなりの量を買いだめする消費者がいたと聞きます。しかし中には適切に保管されずに虫やカビを発生させ、廃棄されたコメがかなりあるという推理です。


また、業務用で発生する無駄。
飲食店・弁当店などは仕事でやってるわけですから、滅多なことでは炊飯量を減らすわけにはいきません。
お米というのは、食べられるご飯の状態にするのに時間がかかるわけで、お店はあらかじめ炊飯しておかなければなりません。
大抵のお店ではお客様の注文に対して不足しないように炊飯するわけでして、閉店時にご飯が余っているほどに用意されることになります。
余ったご飯は、スタッフのまかない飯にするか、あるいは冷凍保存して焼き飯に使うなどで無駄は減らせるでしょう。しかし、白飯で提供する場合は余った分を翌日に回すのは避けたいところで(なかには一日くらいジャーで保存したり、一晩冷蔵保存されたご飯をチンしたりするお店もあるようですが、衛生・安全の観点や食味の観点から避けていただきたいです。)、基本的には廃棄されていると思われます。

以前読んだ本「日本残酷物語〈5〉近代の暗黒 (平凡社ライブラリー)」に「残飯屋」という商売が描かれていました。残飯を仕入れて、それを貧しい人たちに安価で提供する飯屋が登場します。当時のような不衛生なやり方では論外でありますが、衛生管理がしっかりしていれば余り飯を残飯にせず安価な食材として使用することも可能性としてはありでしょう。食糧危機の到来を予想する人たちもいますし。
そうでなくても現在もエコフィードなどの利用方法もありますね。

ところで、最近の日本人のコメ消費量の平均は1人1年間で1俵を下回るといわれています。しかし、少なからぬ残飯が発生する外食・中食の利用割合が増えていることを考慮すれば、実際に食べている量はもっと少ないのではないか、そして食べられずに廃棄されているコメは相当あるのではないかと思えます。

この数年、コメ余りでダブダブというのが当たり前の状態が続いていましたが、311あたりから風向きが変わったという印象があります。ただ、実際にモノが不足しているかどうかは大いに疑問ですが、円滑な流通とは言えないのは確かです。滞りが発生する歪があり、円滑な流通を阻害する原因となっているのではないでしょうか。
この歪をなくすことが食糧安全保障にも海外のコメとの競合にも必要だと思うのですが。どうも、世間的には無邪気にこの歪をつくり育てる方向に向かっているのではないかと、そんな感じがしています。

2012/08/22

平成24年産早期米価格におもう

8月も下旬に入り、24年産の早期米もだいぶ揃ってきました。
でも、ハッキリ言って高いのです。高すぎて私の周辺では卸売も小売もしらけてしまっています。
震災の影響から高騰した昨年よりもさらに、1俵あたり\2,000~\2,500高い値段が提示されています。白米での原価にすると(1俵=54kgの歩留で)、1kgあたり\37~\46の上昇となります。

昨年よりコメの先物が始まっていることから、「このようなコメの価格も需給を反映した結果だろう」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それは違います。
現時点では実際、コメの相場というものは全農が鉛筆なめなめ一方的に決めた価格に縛られてしまっています。とくにこのハシリの時期の価格は全農の言い値でほぼ決まりでしょう。JA以外のルートで出荷される場合でも、集荷業者も生産者もJAの決めた概算金(生産者に支払うとりあえずの内金)の水準に引きずられざるを得ないわけです。
では何故、豊作が予想されるうえに輸入米の存在感も気になる今年、全農はこのような高い値段をつけてきたのでしょうか。全農の集荷率はこのところ低迷しています。とくに昨年は全農から卸売へ販売されるコメさえも不足感が強くありました。そこで概算金を高めにすることで農家からの集荷を強化しようというわけです。

ところで、よく勘違いされること。このような高騰時には私らのような流通業者は儲かっているのだろうと誤解する人がいます。まったく冗談じゃない話で、卸売・小売業者は上昇分をそのまま販売価格にスライド転嫁できれば御の字で、ほとんどは価格転嫁しきれずに卸売・小売がかぶるわけです。日本のコメ流通では、この局面でニヤニヤしているのは生産者サイドだけです。

ついでに、これも勘違いしている人がときどきいるのですが、農家は流通業者に搾取されているという誤解。昔話の小作農のイメージが強いのでしょうか、あるいはフェアトレードコーヒーなどで語られる農産物の世界のイメージを日本のコメ業界にまで投影しているのでしょうか。こういう感覚でいる人によって、安易に6次産業化やら、米粉ビジネスやらの物語が語られていることもあろうかと思うと、ちょっと不安です。他の作物はどうか知りませんが、日本のコメ農家は西アフリカのカカオ農園の労働者やタイのコメ農家とは違います。JAや機械、資材の販売業者等はどうだか知りませんが、少なくとも流通業者が農家にたかるようなことはありません。

閑話休題。24年産の価格上昇にもどります。
確かに23年産はさまざまな段階での買占め、出し惜しみにより、1年間つねにコメが足りない感覚がありました。全農への集荷率が低かったため、どこへ行ったのか把握できないコメが多かったことも原因の一つだとは思います。実際、7月の時点で数百袋の在庫を倉庫に抱えていた農家も知ってます。現状では確かに、全農の集荷率が上がれば、コメの所在が把握しやすくなり、供給への不安が和らぐだろうと思います。

でも、私は、昨年に続くこの価格上昇が、コメ離れ、国産米離れを加速させることを危惧します。
たしかに10年以上前の水準と比べれば、今の価格も決して高いものではありません。しかし、消費者、とくに業務用の現場はここ数年の水準に慣れ切っています。というより、その水準で採算合わせるつもりなところも多いわけです。

一方、昨年の高騰からの流れで外国産米に対する抵抗も薄れているようです。西友での中国産米の販売や、松屋などの大手外食による外国産米使用で、一般消費者も偏見が弱まったと思います(米トレサ法による原産地表示の義務化も国内コメ関係者にとっては裏目、むしろ外国産米のアピールの場になってしまった気がします。)。実需者からのSBS枠の拡大への要求も高まっています。

となると、コスト重視の外食中食は、お高くとまった国産米に見切りをつけてくるでしょう。実際、カリフォルニア米を使用し始めた弁当工場は、品質には不満がある(クレームも出ているらしい)けど価格から背に腹は代えられないという感じです。今後、お客さんの舌も慣れて「これでいいや」と一度なってしまえば、よほど価格差が縮まらない限り元の国産米に戻ることはないでしょう。

こう思うと、JAやコメ農家の考えていることがよく判らないのです。ずいぶん呑気にも見えるし、あるいは目先に振り回されているようにも見えるし。今後、どのように海外のコメ生産者と競合していくつもりなのか読めないのです。また、彼ら日本のコメ農家に食糧安全保障を任せても大丈夫なのか!?と心配になります。

業務用の低価格帯は自分には関係ないと考えている農家もいるでしょう。自分たちが売るのは、付加価値の高いコメで、輸入米とはターゲットが違うというのでしょう。海外の富裕層に向けて販売すれば大丈夫だというのでしょうか。
それとも、あくまでもコメの鎖国政策は堅持させる自信があるのでしょうか。
それとも、食糧危機により現在の日本のコメの価格の水準が国際的にも決して高くない位置になる、とみているのでしょうか。

2012/04/19

【書籍】『コメ自由化はおやめなさい カリフォルニア日系農民からの忠告』(ネスコ)鯨岡辰馬


この本が出版されたのは1990年、GATTのウルグアイラウンドの頃です。タイトルにある「コメ自由化」とは、当時ウルグアイラウンドでアメリカ等から要求されていたコメ関税化のこと。今話題のTPPによる関税撤廃の話ではありません。
当時はまだ食糧法の時代。コメは政府がいったん買い上げてから、民間業者へ売り渡されるという流通ルートが原則でした。基本的にコメの輸入はなく、ミニマムアクセス米という言葉すらありませんでした。
その後、1993年の凶作によるコメ騒動、タイ米騒動、食管法廃止と食糧法への移行、関税化免除の代償としてミニマム・アクセス枠の設定、その後結局は関税化受け入れ、といったコメ業界の転換期がおとずれます。
これは、それよりちょっと前の時代の本です。

著者はカリフォルニア州にある国府田農場で長年にわたり支配人をしていた方です。
国府田農場で生産、販売されている「国宝ローズ」というお米は、在米邦人にはポピュラーな存在のようです。私も名前だけは聞いたことがありました(まだ食べたことはありませんが)。
最近は国宝ローズのライバルとして、同じくカリフォルニアで栽培される短粒種の「田牧米」というブランドも登場し人気が出ているようです。

さて、本書の内容ですが、
第1章「コメの貿易自由化に疑問あり」でコメ自由化反対の主張、
第2章「日本の移民がコメを作ってきた」で国府田農場の歴史、筆者の経歴、
第3章「カリフォルニアのコメ作り」で現地での栽培方法のあらましなど
と構成されています。

「自由化はおやめなさい」の理由

第2章、第3章も面白いのですが、ここでは第1章だけ紹介します。

当時のアメリカが日本にコメ市場の開放を迫る理由について、筆者はつぎのように分析します。
アメリカのコメは輸出商品であり、世界市場の動きに反応しながら生産を続伸させてきた結果、コメあまりの状況になった・・・・・・。
その時期にちょうど、お得意先の東南アジアで自給自足体制がととのい、さらに値段の安いタイ米が出回り、世界市場を蚕食された・・・・・・。
アメリカはやむを得ず国際価格に合わせてダンピングし、生産調整のために減反政策をとった・・・・・・。
そこで補助金など財政支出が増加し、新しい市場の開拓に迫られた・・・・・・。(p.43)

そして、自由化論者の主張する自由化のメリットに疑問を呈します。
・・はたしてコメ自由化論者のいうように「安くておいしい米」が安定供給されるのだろうか・・ (p.44)
つづいて、この疑問について検証されていきます。
要約すると、
  • 「日本人の口に合うコメ」という条件には、ミシシッピー川周辺の南部のコメでは話にならない。カリフォルニア米に限定される。
  • カリフォルニアは水事情がわるく、安定供給はむずかしいだろう。
  • アメリカ製の輸入缶ビールも、日本国内ではアメリカよりもかなり高い価格で販売されている。輸送コストや流通マージンのためだ。カリフォルニア米が日本で販売されるときも、そう安くはならないだろう。
  • アメリカ国内でのコメ価格は日本国内の値動きと比べて激しく上下し安定しない(当時は食管法の時代で、日本国内には政府による強力な米価支持があった)。
  • アメリカのコメ農家はコメについての知識に乏しく、品種に対する感覚も日本人からすると信じられない位に適当。
  • 文化の違いもあり、アメリカ人は日本人のようにコメのデリケートな味の差を区別しない。
そして、
やがては、日本人はまずいコメを高い値段で押しつけられるのではないか。私は、そんな気がするのです。(p.65)
と、危惧しています。

出版から20年以上が経った現在、状況もすこし変わりました。
海外でもコシヒカリやあきたこまちなどの品種が栽培されるようになったり、消費者の舌も他国の食文化を楽しめるほどに成熟したり、当時よりもさらに円高が進んだり、日本の輸出産業はかつての勢いを失い、貿易摩擦が話題になることもなくなり、国際的な相場にくらべれば安定しているとはいえ国内の米価もかなり上下するようになったり・・・。
ここで語られている「自由化するべきでない理由」も、現在では意味が薄くなっているものも一部あると感じられます。
しかし今も変わらず重要なのは、食糧安全保障の観点です。海外にすっかり依存してしまうなら、それこそ「まずいコメを高い値段で押しつけられる」おそれがあります。石油もそうですが、ライフラインに関して売り手の言い値をのまざるを得ないのはつらいことです。

前原誠司氏が1988年に書いた報告書

1章の締めくくりとして、筆者の上記主張に対する批判が2つほど紹介され、それらへの再反論が展開されます。
その批判のひとつのが、
【松下政経塾第八期生編集・発行『海外研修報告署 - 日米摩擦の本質を探る』88年、「アメリカからの検証 - 牛肉・オレンジ交渉に学ぶコメの自由化問題」前原誠司】
このレポートに対する鯨岡氏の不満は、FRCやRGAといった精米業者を農協のような存在と前原氏が誤認している点や、業者への一面的な取材だけで彼らの誤った発言をそのまま材料としている点などです。
しかし、報告書自体については、
この報告書は、なかなかよくまとめられていて、それなりに読みごたえのあるものでした。筆者は若い人だと思いますが、分析も鋭く展開も巧みで、私など及ぶべくもなく、大いに敬意を表したいと思います。これが非売品で一般の目に触れにくいのが残念です。(p.85)
と、高く評価しています。

また、報告書を引用しながら、こう紹介しています。
・・・報告書はこのあと、「ワシントンでの動き」「今後のアメリカの戦略」「日本のとるべき道」と展開していますが、終章で筆者は、主観的で短絡的だとの批判を受けるかもしれないがと断りつつ、
〈・・・私の立場は、国土保全、食糧安保、そしてコメの持つ文化的な要因から、日本のコメ生産者には生き残ってもらいたいというものだ。・・・〉
と、心情を述べています。完全自由化で日本のコメ農家が生き残れるかどうか疑問であるから、少しの輸入枠を設けて「皮を切らせて肉をたつ」(原文まま)のが望ましい方法だ、日本は自国の立場を正々堂々と主張すべきだ、という結論には、多少の検討の余地をのこしながらも、私は拍手を送りたいと思います。(p.95)
それから20数年が経って、この報告書の作成者は「もちろん、われわれも農業は大事だと思ってますが、TPPに入ろうが入るまいが、日本の農業はもはや曲がり角なんです。」 という心情に達するのです。

2012/04/14

消費者委員会が議論するお米の表示・・・

内閣府消費者委員会の食品表示部会では「未検査米の品種・産年表示義務化」と「砕米・ふるい下米の混入率の表示義務化」が議論されています。3月28日の第17回会合を報じる業界紙によると「砕米」の混入割合については表示義務付けの方向になりそうだが、その他は見送られる雰囲気だと伝えられています。

今のところ第17回会合の議事録はアップされておらず、詳細はわからないのですが、その前の回、2月20日の第16回会合の議事録がアップされてました。

想像していたとおりで、どうも話が噛み合っていません。
途中、委員の一人からはこんな発言もでるくらい。
要するに、何を議論してほしいかがわからないのです。現状がどうなっていると言われても、今、調べた段階ではこうですということを我々に漠然と言われても、これは全体の表示の中で私がどれだけ重みづけて言うべきなのか、そういうことがわからない。今後はそういうことも含めて検討されるのですか。(鬼武委員)

また、米業界の片隅に身を置く一人として、普段は全農に対していろいろ思うところもある私ですが、今回ばかりは全農代表委員からの発言が至極まっとうに感じられてしまいました。

ふるい下・砕米

まず、砕米・ふるい下(くず米)の混入についてですが、普通はわざわざ入れることはありません。
そもそも、なんで精米ラインに篩その他の選別機があれほど組み込まれていると思っているのでしょうか?スペースを犠牲にし、清掃の手間が増え、ランニングコストが高くなるにもかかわらず。生産者サイドが選別した玄米をただ精米しただけじゃ商品として出せるシロモノにならないからです。
また、主食用米全体の消費量とくず米・中米の発生量、加工用の需要量等の関係を考慮すれば、中米混入自体が限られた価格帯での特殊なケース(で使えるほどの量しかない)であり、従って消費者保護の観点からもプライオリティの高くないテーマであると思われます。

あえてくず米を混入するケースは、とにかく価格を抑えた業務用かディスカウントストアやドラッグストアで売られている激安品くらいに限られるでしょう。業務用の場合は、相手もプロですから内容と価格のバランスについて納得した上でのことでしょうし、炊飯において食べるお客さんも納得できるレベルに仕上げることでしょう。ディスカウントストアの激安米も、値段なりのものだって普通わかるはずですよね。実在の消費者は消費者団体の方々が想定している(理想としている、あるいは都合のいい?)消費者像よりも賢いと思いますよ。

ただ、もしも虚偽の表示がされているならそれは別の問題ですが。例えばこれ(くず米をコシヒカリに偽装「まずい」と苦情 東京の業者3人逮捕  - MSN産経ニュース)など。謳い文句と内容に矛盾があるケース。一部の委員などはこういう悪質なケースが頻繁に生じていると思いこんでいるのかもしれません。
でもこれはくず米の混入率や3点セットの表示義務化とは別の問題。虚偽表示の問題です。また販売者名として、勝手に実在する米穀業者の名称が無断使用されていたわけで、もう偽ブランド品と同じレベルの事件です。
また上記の事件では、仕入れたディスカウントストアも、当時の新潟コシの相場からみた240円/kgという単価の不自然さや、商品の内容からも疑ってしかるべき、食品販売のプロなら判らないのは恥でしょう。
いくら表示する内容をいじくりまわしても、嘘をつく者は嘘をつく。むしろ、農産物検査などによる第三者の確認なしにさまざまな表示ができるとなれば、こういう連中にさらに嘘をつきやすい環境を与えるだけです。そういう連中を排除する仕組みとか、仕入れる側にもある程度責任を持たせるなど、嘘をつくハードルを高くする必要があると思います。

また、このような質問がありましたが、
○青柳委員 先ほどの迫委員の質問と似ているかもしれませんけれども、資料2のグラフなんですが、砕粒と価格の相関関係なんですけれども、このばらつきを見るとほとんど関係ないという感じなんです。そうなると例えば消費者の方は例えば0%のものと15%のものが同じ価格でずっと並んでおりますが、全くわからない状態で買っているという状況になってくるわけです。それと、こんなに実際に差が出るんですか。そこら辺をお聞きしたいと思っています。
そもそも、低価格米の理由はくず米の混入率だけじゃないでしょう。古米であるとか、未検査米だとか、米自体の食味が悪いとか、見てくれが悪いとか、中途半端に余った米(端米)のブレンドだとか、在庫処分とか・・・。

未検査米の品種・産年表示、複数原料米の詳細の表示

現在、品種と産年を表示できるのは農産物検査を受検したコメに限られています。
ここでの議論のひとつは、農産物検査を受検していないコメについても、産年・品種の表示を義務化するべきか、です。
もうひとつは、複数原料米について、原料玄米の品種・産地・産年の内訳の記載を義務化するべきかという議論です。
これは業界の意見と消費者団体の意見が噛みあいません。
【資料3-4】 産地・品種・産年表示等に関する関係者意見一覧 (PDF形式:170KB)の内容も含めまとめてみました。

表示を義務化するべきだという消費者団体側は、

  • 米トレサ法の伝達を根拠に表示すればいい。
  • そもそも目視検査や生産者の自己申告に基づく農産物検査では根拠とするには弱い。
  • 農産物検査でつけられた等級が精米のJAS表示では消費者にわからない。
  • 「複数原料米 国内産 10割」の表示では消費者の知る権利をまもれない。

3点セット表示は困難だとする業界側は、

  • 農産物検査に代わって内容を担保するものが現状存在しない。米トレサの伝達では担保として不十分で、それを根拠にするならば虚偽表示が横行するだろう。
  • 生産者から提出される書類やその他の状況を加味して行う農産物検査はそれなりに信頼性がある。
  • 複数原料米として販売している商品は内容が都度変わることが多く、表示するのは非現実的。

私の考えです。
まず、米トレサ法の伝達は根拠として十分か?
私は嫌ですね、気味が悪い。
よく知っている生産者から直接買ったとか、まあ間に1人くらい入ったとしても出所がよく判っている場合ならいいのですが。
例えば卸売業者から仕入れた未検査米、袋には何の表示もなく、ただ産地・産年・品種が伝票に書いてある。これはどこの誰が確認したのか?卸売業者もどこぞの集荷業者の伝票に書いてあることを写しただけ。これで、表示を義務付けさせられるのは、気持ち悪いですね。
まあ、販売者が責任持てる範囲でなら「未検査」の旨併記で記載してもいいという程度なら理解できますが、義務化はおかしいでしょう。
また、義務化となった場合、それこそH23年産魚沼コシヒカリに、同じく魚沼コシの中米・規格外を混入させている場合は、「単一原料米 魚沼 コシヒカリ H23」という表示が義務付けられることになるでしょう。

農産物検査について。
農産物検査も大抵は地元のJA職員が行っています。種もみの購入、栽培履歴などの書類だけでなく、実際の田んぼの位置や作業の状況まで丸見えです。また近所の目もありますので、この時点で品種について嘘をつくことは難しいでしょう。
少なくともトレサ法の伝達よりは頼りになります。
会合では次のような発言もありました。

○夏目部会長代理 私は米を栽培している生産者の立場と、皆さんのように米を消費する消費者の立場で見ますと、先ほどたびたびお話が出てきますように、お米を栽培して販売をしていくまでは信用取引だと思います。栽培履歴を私たちは一生懸命書きますけれども、それはあくまでも自主申告でありますし、トレーサビリティの根拠になっているのも自主申告なんです。農薬の使用状況も全部自己申告です。そこでもって、それが信用できないということになりますと、全くそれは取引ができない、生産もできない状況になるというのが、これは生産者の現場で申し上げたいと思います。
勿論、米を栽培するときに全く独立して、自分1人だけが例えば人の介在しないような場所でつくるわけではありません。多くの生産者の中で水田というのはあるわけですから、つまり地域の中ではだれがどの段階で例えば農薬を使い、どこの水田、圃場でどの品質をつくっているかというのは一目瞭然なわけです。そういう中で皆さんは一生懸命つくっているということを御理解いただきたいというのが生産者の立場です。
コストと信頼性を考慮すれば、現時点では農産物検査を唯一の表示の根拠にするのがベストではないかと思います。ただ、農産物検査を行っているのがほとんどJAであり、JAに販売委託しない農家は受検しにくいという状況は改善の余地があるのではないでしょうか。JAに委託しない生産者も受検しやすい環境が必要だと思います。

等級について。
ハッキリ言って、等級は原料玄米を精米に加工する米屋、精米業者のためにあるもので、消費者のためにあるのではないと思っています。
消費者にとっては、商品として手にする精米が食味・鮮度・安全性・価格など諸々の観点から見て納得できるものに仕上がっていることにこそ意味があるわけです。精米業者にとって玄米は商品を作る原材料です(このことはブレンド米はもちろん、単一原料米においてもそうです。)。その使い勝手とか歩留の善し悪しによって原料の価格に差が出るのは当然だし、そのための基準も必要です。
また、農産物検査の等級は外観検査だけだと批判する方々もいますが、外観と食味にはある程度の相関関係があると経験から感じてます。そもそも、外観に問題が生じているということは、何らかの問題(栽培技術の未熟、管理の懈怠、生育不良、倒伏、害虫の食害、病気など)があったことをほのめかしているわけですから。
ついでに書きますが、精米する立場から見ると1等の基準って結構低いです。ギリギリ1等に引っかかった玄米は、かなりモノが悪いです。同じ1等でも上の方と比べると、物凄く、大きな差があります。1等での上下差があまりにも大きいので、1等よりも上の等級、例えば「特等」なんてあればいいな、と思ってるくらいです。
ただ、山浦委員が発言しているように、白米においても消費者に示す等級のようなものが必要だろうと思います。とくに購入時に現物を目視できないネット等での取り寄せほど、より必要とされるでしょう。その基準設定の際に考慮されなければならないポイントは多数あり、くず米、砕米の混入率だけの話ではありません。

複数原料米の内容の表示について
【資料3-4】 で主婦連合会は複数原料米について次のように意見しています。

「複数原料米・国内産・10割」との簡略表示が許されていることにより、国内産であれば古米、古古米、ふるい下米、餌米、加工用米、米粉用米を混入しても無表示で良く、違法にならないのは不合理です。
まず気になったのは、餌米、加工用米、米粉用米を主食用に使うのは単一原料米だろうが複数原料米だろうが違法なのじゃないでしょうか?これは複数原料米の表示の仕方とは別の問題でしょう。
また、より詳しい内容が判らなければ嫌だというのなら、このような表示の商品を避ければいいだけの話だと思います。

全体の感想

文字で読んだ限りでの印象ですが、それぞれが代表して出てきた団体の主張を言い合うばかりで、相手の意見を理解しようとする雰囲気が感じられませんでした。何のために顔を合わせて意見交換しているのか。
また、一部の委員の方々は木を見て森を見ていないのではないか、というのが感想です。はたしてそれが消費者にとって意味があることなのか、利益になることなのか。自分たち団体のプレゼンスを高めるのに、この場を利用しているだけじゃないのか?と邪推したくもなります。

未検査だろうが複数原料米だろうが、とにかく表示をさせろって感覚は理解できません。虚偽表示が頻発することでしょう。表示制度そのものが信頼できなくなってしまいます。

しかし、そもそも3点セットの表示だけでお米を解ろうとする安易な感覚がいつまでも蔓延してるのがおかしなこと。そろそろ、そこを疑ってもいいのじゃないでしょうか。